Civ4五大国決戦マルチ実況・弦音視点(2)青銅器時代

いなたくんへ

文明シミュレーションゲーム「Civilization4」マルチプレイがアツいので実況始めることにした、というのは前回書いた。ブログ『木牛流馬は動かない』の筆者氏とのマルチ実況である。第1回実況記事は以下。

前回は次のような内容だった。

  • 弦の民は最初の定住地を「天元府」と定めた
  • 首邑・天元府の東に第2定住地「征餃子鎮」を、北に第3定住地「木牛流馬府」を建てた
  • 東に「餃子の民」、北に「馬の民」がいる
  • シャカ族に出会ったが、居住地は不明

今回やりたいこと。

  • 北西の「亥海」沿いに第4の定住地を建てたい
  • 西方を探索して異民族の有無を確かめたい

今回は続きとなる第2回のプレイを実況したい。今回は何が起きたか。

Summary Note

B.C.1540:青銅器・筆記・文字の発明

B.C.600:蛮族の脅威が各地域で顕在化

今後の戦略

コラム:弦の民の「進化」の背後にあるもの

なお前回も書いたけど、他プレイヤーに画面を見られてしまう都合上、実際のプレイから記事の公開までにはタイムラグを設けている。今回第2回は2017/12/17のプレイ内容だ。


B.C.1540:青銅器・筆記・文字の発明

第2回は前回予定の通り、西方探索からスタートした。

B.C.1840:「マリ」の居住圏発見

北西方面を探索していた斥候は、異民族「マリ」の居住圏を発見する。



左側のオレンジがマリの居住圏
赤旗が我が斥候、黄旗はシャカ族の斥候で、しばらく同道した

東に「餃子」、北に「馬」ときて、西に「マリ」。我が弦の民は三方を異民族に囲まれていることになる。

B.C.1540:「青銅器」を発明、「奴隷制」を採用

B.C.1540、「採鉱」技術の発展として「青銅器」を発明、金属製の道具を扱えるようになる。これに伴い、新たな資源「銅」も発見できるようになった。が、残念ながら銅は領内では産出せず、征餃子鎮北西に見つかるのみだった。


征餃子鎮の北西、馬の民の領域との間で発見された「銅」

青銅器精錬には一定の労働集約が必要となる。その経験を経てか、労働制度として「奴隷制」が選べるようになり、採用した。

ちなみに社会制度を変更すると、一時的に統治の混乱が生じる。具体的には、研究開発や各都市での生産が一定ターン(通常は1ターン)ストップする。今回は奴隷制の採用だったが、弦の民のなかで「使う者」と「使われる者」との身分の峻別が行われたわけで、そりゃ混乱するよね。

奴隷制を採用すると、人口の消費と引き換えに建造物を緊急生産できるようになる。さっそくB.C.1180に第2の街・征餃子鎮で「図書館」を緊急生産してみたら、すぐに建てることができた。代償としてきちんと人口も減少。しかし人口を「消費」とは……いったい何が起きているのか……。

B.C.1240:「筆記」を発明

B.C.1180に図書館を建てたと書いたが、その少し前のB.C.1240に「筆記」を発明、これにより図書館の建設が可能になった。

「筆記」の効果はそれだけではない。弦の民は、それまで口語にのみ頼っていた情報伝達を、物に書き付けての「記録」として行えるようになった。これにより異民族と約束を結ぶことが可能になった。

ということでさっそくマリが「相互通行」の協定を求めてくる。互いの域内の無害通行を約束するものだ。異民族に域内事情を知られてしまうので、本当は応じたくなかったんだけど、応じないと関係が悪化してしまうので、仕方なく応じた。

B.C.640:「文字」を発明

「筆記」の次には「文字」を発明した。文字とは、有限な記号の組み合わせを用いて多様な意味をコードする発明だ。記号群と、その記号群に載せる情報とに非対称性を持たせられ、つまりはより抽象度の高いコミュニケーションが可能になる。

この結果、弦の民は異民族との技術交換が可能になった。ちなみに技術交換は、相手が文字を未発明でも、こちらさえ文字を知っていれば成立する。

さっそく馬の民に話かけ、「騎乗」の技術を教えてもう。やっぱりこれは馬の民に教わらなきゃね。返礼としてこちらからは「多神教」と「一神教」を伝えた。


前回に続き今回獲得した技術の時系列図
「青銅器」「筆記」「文字」「騎乗」「美学」の順で獲得した
「美学」は「筆記」の発展としてB.C.400に成立させた

シャカ族にもテクノロジー交換を持ち掛けるが…

続いて、北西方面の探索でしばらく道を共にしたシャカ族にも話しかける。シャカ族は仏教を創始した民族なので、その極意たる「瞑想」を教えてほしいとお願いした。

が、向こうは交換条件として「筆記」を要求してきた。

テクノロジーの開発には「研究力」が必要で、これが蓄積されることで次のテクノロジーを発明できる。「瞑想」に必要な研究力は80、「筆記」は120。ちょっと釣り合わないうえに、代替案として渡すことを提案した「一神教」(120)を断りおった。

若干イラッとしたものの、まだ文字も書けない下等民族なので仕方あるまい。交換の交渉はお流れとなった。

なおその後はマリが「騎乗」をタダで寄越せと言ってきおる。関係悪化は好ましくないのだが、さすがにこの要求は断った。


馬の民に教えてもらった貴重な技術、タダで渡せるわけがない


B.C.600:蛮族の脅威が各地域で顕在化

少し時計の針を戻して、我が弦の民の勢力圏拡大を追ってみる。

餃子の民が脅威

異民族情勢では餃子の民の発展が目覚ましい。彼らはB.C.1660に「アポロ神殿」を、B.C.1360には「万里の長城」を完成させた。これらは文化遺産と呼ばれる特殊建造物で、文明に対して様々な効果をもたらしてくれる。そういえば餃子の民は「ストーン・ヘンジ」も完成させていた。

これだけの速さで文化遺産を建造できる異民族は脅威だ。取り急ぎ、以前餃子の民と定めた境界について確認をする。


「戦士の峰」を超えてはお互いに開拓者を送らないこと、すなわち餃子の民は西へは来ないことを確認

と、関係を確認したところで、餃子の民の街「みんみん」攻撃を検討する。「開拓者を送らない」とは約束したけど、「兵士を送って侵略しない」とは約束してないからね。勢力に差がつく前に、かつ相手が油断している隙に、一撃加えて勢いを止めたいところだ。

どれ、「みんみん」の様子は……。


長城に隔てられた先の「みんみん」は弓兵と戦士に守られていた(B.C.960)
我が征餃子鎮の守備は戦士のみ

弓兵……。知らない子ですね。

未知の武器を持った相手と戦うのは分が悪い。戦士をいくらか集めてカチ込んでも、勝てる確証のない戦いは避けたいところ。攻撃は保留として、しばらく時機を待つことにする。

ところがその後、餃子の民が「やっぱり西進したい」と言ってくる。

うーん、これはよくない。よくないよ。とりあえずお断りの返事をしたが、いつまでとどめておけるか。餃子の民に進出される前に、我が民が先んじて西方開拓を急がねばならない。

なお、会話から餃子の民の領土のアウトラインを知ることができたのは収穫だった。海沿いなんだね。餃子の民の東には異民族はいないということか。

B.C.760:街道を接続

首都・天元府と、征餃子鎮、木牛流馬府とを街道で接続できた。「道」は交易をもたらし収益を上げられるほか、労働者や兵士の移動速度を向上させる。迅速な輸送は防衛観点でも重要だ。


西から順に「木牛流馬府」「天元府(首邑)」「征餃子鎮」

ところで河川に名前をつけていたのを紹介し忘れていたので、ここに紹介したい(第2回からの後付け設定じゃないよ!本当だよ!)。
天元府と木牛流馬府に沿って流れる河川は「甲河」は呼ばれる。甲河沿いに生まれた弦の民の文明はさしずめ「甲河文明」と言えるだろう。
そして天元府の東、征餃子鎮の脇を流れる河は「乙河」である。

B.C.420:第4の街「虎谷関」建設

マリとは相互通行の約定を結んだので、こちらの斥候も自由に向こうの勢力圏を通行できる。これによりマリの全貌が明らかになった。

マリの勢力圏亜は海に囲まれているようだ。我が弦の民の勢力圏とは、山岳と砂漠によりいくらか隔てられている。間にある山岳地帯を「垜山系(あづちさんけい)」と呼ぶ。垜山系の向こう側に発見された河川は「丙河」と名付ける。


ちょっと見にくいけど、西方の土地にマリの勢力圏.
拠点は「ティンプクトゥ」「ジョンネ」「ケンビ・サレー」の3つ.

マリの勢力圏がこちらに伸びる前に、よさそうな土地は押さえておきたい。ということで丙河沿いに第4の街「虎谷関」を建設した。



天元府の西、マリの勢力圏の南に「虎谷関」を建設.
南には蛮族(黒旗)の姿がみえる.

山岳・砂漠が多く、若干非効率ではあるのだけど、河沿いは農耕・商業に適しており、豚や鹿といった資源も見られる。ここはマリとの前線になる可能性もあるため、歴戦の戦士に防御にあたらせた。これまで南西方面を探索し、蛮族との戦闘経験もある戦士だ。

ちなみに命名だけど、お分かりの通り「征餃”子”鎮」「木”牛”流馬府」ときたので次は”虎”なのである。

蛮族が世界各所で問題化

この時期には「蛮族」と呼ばれる攻撃的部族の出現が目立った。特にB.C.600には、馬の民が蛮族の侵入を許し、街を3つも破壊されたとか。まあ、きちんと防御しないのも悪いんだけど、それにしても被害は大きい。




ペンギンアイコンが馬の民、「m」が餃子の民

B.C.480にはシャカ族も街を1つ喪ったとのうわさが。


シャカ族はこのあと報復攻撃を行い血祭りにあげたようだ

我が弦の民も例外ではなく、蛮族の脅威にさらされた。蛮族はB.C.360に征餃子鎮に侵入。鉱山が破壊された。ただし防衛にあたっていた戦士がこれを撃退。
また、虎谷関も攻撃を受けたが、こちらも防衛に成功した。


征餃子鎮に侵入し鉱山を破壊した蛮族の戦士(右下黒旗)
このあとじわじわとなぶり殺しにしてくれた

といったところで第2回はおしまい。
この時期にシャカ族はいかにして蛮族と戦ったのか? などシャカ族目線の実況は次の記事から。


今後の戦略

次回以降の戦略を考えてみる。

内政:課題は防衛力強化と民の幸福

各地で蛮族が跋扈しており、今後も脅威は続きそう。防衛のためにもう少し強力な武力が欲しいところだ。

生産面で言えば、丘陵地に位置する第3の街・木牛流馬府には生産力に期待しているのだが、まだ稼働には程遠い。こちらを早く立ち上げたい。

で、各街の様子を見ると、働かない民が多いことがわかる。
街は食料の蓄積に応じて人口が増え、人口が増えると生産性も上がるのだが、民に不満があると怒って働かなかったりする。対策として、民の「幸福」の度合いを上げねばならない。これが喫緊の課題だ。


天元府の人口分布図
白マルが人口配置された箇所で資源が得られ、人口が増えると白マルが増える
問題は右下の赤で示された「働かない人」で、天元府では4人もが自分探し中

ただ、現状では民に「働いたら負け」とか言わせとく余裕はない。当面は「奴隷制」の強制労働を利用し消費していきたい。アメよりもムチ。

外交:馬の民との関係を強化する

今回の探索で、東夷(餃子)、北狄(馬)に加えて、西戎(マリ)が見つかり、弦の民が夷狄に囲まれていることが分かった。
もっとも西のマリとはまだ間に距離があり、すぐにぶつかることはないだろう。

脅威となるのは東の餃子だ。しかし現在の弦の民の力では、有事があっても戦える状況にない。幸い圏域の接するのは「戦士の峰」だけなので、征餃子鎮の防御をきちんと固めたい。
なお、餃子の民は西方進出の野心があるので、我々も開拓を急ぐ必要はある。

最後に北の馬の民だが、こちらとは仲良くしていきたい。
馬の民は餃子の民と接しており、また未確認ではあるものの、北に棲むというシャカ族とも接している。馬の民の関係を強化しつつ、これら2つの異民族への牽制をお願いしたい。


木牛流馬府より、甲河を隔てて北方に馬の民の街「ニューサライ」が見える

シャカ族の位置は未確認だが、おそらくこんな感じか.
図のような関係の構築を目指していきたい.

拡張:北西と南東を押さえる

今後の勢力圏の拡張であるが、まずは前回から候補としていた北西の「亥海」沿い、馬の民の真西に入植して、海へのアクセスを確保したい。
それから、餃子の民への抑えとして南東にも拠点を築きたいと思う。



幸いにして、蛮族の攻撃により馬の民は北方、シャカ族との境界に位置する街を喪ったようで、その再建を急ぐだろう。すると馬の民の西進・南下には時間がかかるはずで、その隙にこちらの進出を進めたい。


ペンギンアイコンが馬の民、絵アイコンがシャカ族、「m」が餃子の民.
三者とも領域を接しているようで、その境界決定に若干の不和がみられる.


コラム:弦の民の「進化」の背後にあるもの

最期に、弦の民の発明の意味を考えてみる。今回弦の民は「筆記」と「文字」を発明するに至った。これは弦の民にとって、あるいはヒトにとって、どんな意味があっただろう。

並行世界の話で恐縮だが、米タフツ大学の発達心理学者メアリアン・ウルフは、これらの発明が「脳の回路構成を作り変えた」と考えている。

「われわれの先祖が代用貨幣に刻まれたものを読めたのは、基本的な視覚野である第一次視覚野と、より精密な視覚処理や概念処理に関わる隣接する脳領域とを接続できたからだ」

「見ることに関わる領野と認識関連の領野を結ぶだけでなく、聞くこと、空間分析、決定にかかわる領野をも接続させねばならなかった」

『ネット・バカ』より

ウルフによれば、「文字を読むこと」は当初は誰にでもできることではなく、いち早く脳を作り変えた人だけができた大変な重労働であり、「文字を使用できる人々は、時間と脳の力に恵まれた知的エリートに限られていた」。

奴隷制を導入し、早くも身分差がみられる弦の民においても、文字を扱えるのもまだ一部の特権的な人間だけかもしれない。

そして今後も「筆記」「文字」に続く技術を獲得し、脳を作り変えていくと予想されるが、その詳細はニコラス・カー著『ネット・バカ』(2010)に詳しい。

テクニウムが進化している

ところで「筆記」が進化させたのは実はヒトだけではないかもしれない。WIRED創刊編集長ケヴィン・ケリーは著書『テクニウム』(2014)で、進化の主体を「自己生成可能な情報システム」と定義する。

単一の複製する分子から、染色体、核のない細胞、単細胞生物、多細胞生物、そして霊長類へと、確かに生命は自己生成可能な情報システムとして複雑性を増してきた。

そして「言語」の獲得は次世代に伝えられる情報を高度化し、さらには「筆記」により次の段階へ進歩していく。

注意したいのは、「言語」以来の進化の主体がヒトではなく、情報システム「テクニウム」である点である。群体としてのヒトを媒介として次世代に伝えられる「何か」。『テクニウム』によれば「進化した情報システム」そのものが、ヒトの次世代を担っていく。

なんて仮説もあるかもよ、と弦の民が気づくのは、まだしばらく先のことかもしれない。が、「筆記」や「文字」の獲得が彼らの文化・文明を加速度的に進歩させることは間違いない。引き続きその様子を見守りたい。

次回はこちら。

 

  

 

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