書評

テクノロジー

独立宣言から6年、筋肉質に変貌した中国ITのいま(『中国のITは新型コロナウィルスにどう反撃したのか』書評)

いなたくんへ 今年は新型コロナウィルスの世界的自粛で……とかいう導入は耳タコだよね。本も雑誌もレポートも、何でもかんでも新型コロナで食傷気味の1年だった。 ということで、今回紹介する『中国ITは新型コロナウィルスにどう反撃したの...
未来社会のカタチ

アンバンドルされる個人と量子的詩人エメーリャエンコ・モロゾフ

いなたくんへ これは書評である。私は書評を書いており、きみは書評を読んでいる。 当然ながら、書評は書物に依存する。そのため書評は書物の反復であり、全ての書評は書物の反復である。 全ての書評は反復を免れえない。それは書評が書評である...
テクノロジー

第2の科学革命「アッチェレランド」とヒトの白痴化(『2050年の技術』まとめ3/3)

いなたくんへ テクノロジーの未来についてあれこれ予想を集めている本ブログであるが、2040-50年くらいの技術を俯瞰すべく、英エコノミスト誌による技術視点の未来予測『2050年の技術』(2017)を読んでみた。 バイオ技術の波及...
テクノロジー

2050年:適応学習が復活し、司法の贅沢が享受されるが、ヒトの組織は変わらない(『2050年の技術』まとめ2/3)

いなたくんへ 未来予測にあたりテクノロジーの影響も重要要素になるところ、2040-50年くらいの時間軸で一度俯瞰したものをみたいと思い、英エコノミスト誌による技術観点からの未来予測『2050年の技術』(2017)を読んでみた。 ...
テクノロジーの未来

2050年:政府が脳の裏口の鍵を要求し、燃料は牧場で採れる未来(『2050年の技術』まとめ1/3)

いなたくんへ 未来を考えるとき、重要なファクターの1つとなるのがテクノロジーだ。このブログでも未来の世界に影響を与えるテクノロジー系ニュースの3ヵ月毎のまとめなど定点観測を続けてきた。 ただ、最新技術の話は楽しいんだけど、個別に...
小説

「植物の計算資源化」と「緑の東京」はSFか未来予測か(『コルヌトピア』書評)

いなたくんへ 早川書房主宰の新人賞「ハヤカワSFコンテスト」第5回の大賞作が発表されていたので読んでみた。第5回は樋口恭介著『構造素子』と津久井五月著『コルヌトピア』の2作品が受賞。このうち『構造素子』は前回に紹介した。 生命を超え...
雑記・雑感

生命を超えた「物語」の物語(『構造素子』ネタバレ書評)

いなたくんへ 早川書房主宰の新人賞「ハヤカワSFコンテスト」の第5回大賞作が少し前に発表されていたので読んでみた。大賞は樋口恭介著『構造素子』と津久井五月著『コルヌトピア』の2作品。 今回は『構造素子』について。あらすじはAma...
国家の未来

コネクティビティが市民にもたらす「第五の権力」は、既存の権力に勝てない(『第五の権力』書評)

いなたくんへ 2010年のジャスミン革命を発端とする一連の民主化運動「アラブの春」は、その背景にSNSなどのネット技術があったことから、インターネットが個人に力を与えることの好例とされた。 Googleの共同創業者エリック・シュ...
人口動態・少子高齢化

少子高齢化がもたらす黄昏の時代の、撤退戦を考える(『未来の年表』書評2/2)

いなたくんへ 少子高齢化とか叫ばれてるけど実感わかないよね、ということで各種統計に基づき未来の日本を予想した『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』(2017)を読んでみた。本書は2065年までの出来事を年表形式でまとめたもの...
人口動態・少子高齢化

人口減少が「当たり前」を崩していく日本の黄昏(『未来の年表』書評1/2)

いなたくんへ これは持論であるが人口は正義だ。 毛沢東はソ連に対して「核戦争やろうぜ!我が国は仮に3億人死んでも3億人生き残るから没問題!」と伝えたとされる。というのは喩えがちょっとアレだけど、世界有数の市場を自前にもって成長す...
タイトルとURLをコピーしました